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動画共有SNSアプリ「Vine(ヴァイン)」提供終了とTwitter社の今後について
動画共有SNSアプリ「Vine(ヴァイン)」提供終了。
う〜ん。。。少し前のニュースですが、どうなんだコレ。不安。
身売り交渉が行き詰まりる中、決断された「Vine」の提供終了。
その背景にはさまざまな事情があったでしょうが、「Snow」「Snapchat」「Instagram」と短時間動画SNS全盛の中にあって、このニュースは少し寂しすぎます。
先月27日、Twitter社の決算報告の中で、赤字決算、大規模な人員削減と共に発表された「Vine」の提供終了。
買収からわずか4年あまりの出来事に、正直驚きを感じました。
今回は「Vine」終了の背景とTwitter社の今後について少しお話しをしたいと思います。
好きなんだけどなぁ「Vine」
売却失敗で明るい兆しの見えないTwitter社第3四半期決算の発表内容
Twitter社の状況については、以前お伝えした通り。
Googleも、Disneyも、salesforce.comも買収撤退… Twitterの身売り先はなぜ決まらないのか?
10月27日、経営不振が続き、身売りの噂が幾度と出ながらも、買収先が決まらなかったTwitter社の決算発表がありました。
この決算発表は、2016年の第3四半期(7~9月)のもの。
その内容は、
・赤字決算(前年比8%増の6億1600万ドル、四半期純損失は1億300万ドル)
・全世界で従業員の9%を人員整理(レイオフ)
・「Vine」の提供終了
というもの。
赤字、低成長(広告や「Periscope(ペリスコープ)」の動画配信で四半期純損失は前年に比べ29億ドル改善。悪化し続けているわけではないのです。)の改善ならず、このような発表になりました。
今後の成長と経営黒字化に向けた展望は示したものの、どうにもそれに明るい兆しも見えず。。
それにしても「Vine」と言えば、知名度十分の世界的動画共有サービス。日本でもかなりのユーザー数がいたはず。
なぜサービス終了となってしまったのでしょうか。
一時はトレンドの最先端を走りながら、やはり旬を逃した「Vine」
このブログでも紹介していますし、もはや世界的なSNSとして多くのユーザーに利用されていたのですから知っている人がほとんどでしょう。
「Vine」とは、6秒間のビデオクリップを共有する動画SNS。
モバイルファーストの時代に適しトレンドを先取りした、この短時間動画SNSは、瞬く間にユーザーを獲得。多くのインフルエンサーも輩出しました。
2012年6月の設立後、同年10月にはTwitter社が約3000万ドルで買収。
この手のショートビデオクリップを共有するSNSの先駆け的な存在でした。
そんな「Vine」の力を持ってしても、この決算報告と共に数ヶ月以内にサービスを終了することが発表された。
なぜなのか?
結局はこれもTwitterと同じ道(以前この記事にも書いた)を辿ったのだと感じています。つまりは『旬を逃した』ということ。
Twitterは一時期はFacebookと共にSNS界の二大巨頭と言える立場を確立しながら、広告によるマネタイズのタイミングが遅れ、フィード上の動画再生が遅れ、メッセージを含めた140文字制限が遅れ、InstagramやWhatsApp、Snapchatに遅れをとりました。
同様に「Vine」もトレンドの最先端を走っていたにも関わらず、後手後手に回り、instagramとSnapchatに食われた。
一部の噂ではVinerと呼ばれるVine内のインフルエンサーと、運営側折り合いもつかなかったとか…
いまとなればTwitterの中に「Vine」を組み入れてしまったほうが良かったのではないか?
とも思えます。
私ごときが偉そうに言えることではありませんが… 経営は難しいですね。
それにしても「Vine」というサービスひとつだけでも売却先はなかったものか?
買収からわずか4年での終了は寂しすぎます。
創業者の一人、ラス・ユスポフのツイート
Don’t sell your company!
— Rus (@rus) 2016年10月27日
この投稿がTwitterであることも含め、色々皮肉ですね。
こういった姿を見ると、Twitterそのもののサービス停止も近い将来ありうるのではないかと不安になってしまいますね。
日本だけでは好調なTwitter!月間ユーザー数4000万人突破!10ヶ月で500万人増!
そのように厳しい立場にあるTwitter社ですが、相変わらず日本では絶好調。
よほど日本語とツイートの親和性が高いのでしょう。
今日のニュースでは
「日本の月間ユーザー数が4000万人を突破した」
と発表。
2015年12月〜2016年9月に500万人増ですから、とんでもない勢いです。
公式アカウントもこのノリ。
おかげさまで日本国内の月間利用者数が4000万を超えました。感謝の気持ちとして、本日より6日(日)まで、40名の方にグッズが当たる #Twitterにひとこと キャンペーンを行います。Twitterに言いたいこと、きっとありますよね?皆さんの「ひとこと」お待ちしています pic.twitter.com/kJnH578bWc
— TwitterJP (@TwitterJP) 2016年11月2日
決算報告での様子とは正反対。面白いことが起こるものです。
まとめ
前回の記事でも書きましたが、日本では未だ強い支持を得ているTwitter。
せっかく開発拠点を日本に新設したことですし、日本を基盤態勢を立て直し、再度世界で勝負できるSNSに復活してほしいものです。
Web上の反応を見ると、少なくとも日本人は「Vine」の終了を惜しんでいる様子が多数。
なんとかならなかったのかと、Twitter大好きな私も複雑な心境です。
そんな中、Twitterは今日、ワード単位でミュートができる「ワードミュート」機能を一時誤って公開。迷走感ハンパないです。
どうにかTwitter本体のサービス終了だけは避けてほしい。
次回、次々回の決算報告で真価が問われます。