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候補者も、そのまわりの選挙スタッフも、有権者も、「ネット選挙」のルールに対し理解が無さすぎる
2013年に4月19日にインターネットでの選挙運動を解禁する、改正公職選挙法が成立しました。
直後の参議院選挙から日本における「ネット選挙」がスタートしたのですが…
候補者も、そのまわりの選挙スタッフも、有権者も…
あまりにも「ネット選挙」のルールに対し無理解すぎる!!
私の関係するところにも変なヤカラが絡んで来て、もうコレ超メンドくさいです。
※今日はちょっとイライラしているので言葉が尖っています。ごめんなさい。
ここでは「ネット選挙」で、できること、できないことの全体の説明は省きます。
以下が詳しいので、ぜひご確認ください。
その上で今回お伝えしたいのが、
「SNSにおける選挙応援投稿の連絡先表示義務について」です。
SNSにおける投票の呼びかけに『選挙違反だ!』と大騒ぎする人
選挙になると大なり小なり、いろいろなところからお声がけいただき、お仕事をいただいたり、お手伝いをしたりしています。
当然、今回の衆議院選挙においても、いろいろやっているわけですが、毎回毎回必ず起きる問題があります。
それはインターネット選挙運動のルール(改正公職選挙法)についての誤解です。
2013年にインターネット選挙運動が解禁されてから、公示(選挙の期日を公に告知すること。)後には、候補者や候補者を応援する人たちが一斉にSNS投稿を通じて投票を呼びかけるようになりました。
これに対し、鬼の首をとったように
『選挙違反だ!』
と、大騒ぎする人がいます。
改正公職選挙法(142条)が施行されて、SNSで投票をよびかけることが可能になりました。まぁこれは誰でも知っていることなのでカンタンにあしらえます。
ところが、Twitter等で投票を呼びかけていると、以下のような面倒くさいのが毎回現れます。
俺は詳しいんだぞ〜ドヤァァ
みたいな人。
多いんですよ〜本当に。
結論から言うと、Twitterの投稿ひとつひとつに、メールアドレスを記載する必要はありません。
インターネットを使った選挙運動における表示義務は、投稿ごとのメールアドレス記載では無く、直接の連絡手段の記載。Twitterならユーザー名だけでもOKです。
これは総務省の作った資料を見ればよくわかります。
総務省:インターネットを使った選挙運動ができるようになりました
確かに、インターネットを使った選挙運動を行う際には、メールアドレスなどの連絡先を表示する義務があります。
これはなりすましだとか、過剰な誹謗中傷などを防ぐために、投稿者と連絡がとれるようにした措置…というわけです。
連絡先を表示しないまま選挙運動を行うと、あとで取り締まるのが困難になりますからね。
しかし…
ここにご注目!
電子メールアドレス“等”の表示義務
要するに『連絡をとれる手段を用意しておけよ!』ってことで、全てにメールアドレスを入れろなんて話じゃないんですね。
Twitterには投稿者と連絡をとるメッセンジャー機能もありますし、ユーザー名もあります。
だから、全ツイートにメールアドレスの記載の必要なんてありません。
Twitterに限らず、ブログなども同様で、直接の連絡手段があればOK!返信用フォームのURLを用意しておけば良いのです。
じゃ、どんな時にメールアドレスを入れなきゃいけないかと言うと、匿名掲示板への投稿や、フォームの設置のないWebサイトなど連絡手段の表示が無いサイトなどで選挙運動を行う時だけ。
もっと言えば、メアドもフォームも無くても、連絡先情報が記載されているWebサイトへのリンクがあればOK。
そんなにキツイ縛りじゃないんですよね。
そこまで縛ったら解禁した意味もありませんし。
システム上、投稿者と直接連絡が取れれば良いのです。
これを誤解して、中途半端な理解でドヤ顔してくるオッサンが本当に多いんですよ。
多くの場合、Facebookくらいしか使ったことの無い、政治好きなオッサン…
もうちょい勉強してから文句言いに来て…
まとめ 〜メールアドレス”など”の表示義務が必要です〜
と、いうわけで、2013年の法改正により、選挙期間中にウェブサイトやブログ、掲示板、SNSなどでの投票を呼びかけは可能になりました。(落選運動だってできるんだぜ!)
そして、メールアドレスなどの表示義務は確かに存在しますが、
というところを意識していただきたい。
※電子メールアドレス等とは、電子メールアドレスその他のインターネット等を利用する方法によりその者に連絡をする際に必要となる情報をいいます。具体例としては、電子メールアドレスの他、返信用フォームのURL、ツイッターのユーザー名が挙げられます。 総務省ホームページより
“等”
が見えない人が多いようですね。
インターネット選挙運動、できること、できないこと。
知ったかで恥ずかしいツッコミを入れるようなことはせず、しっかり理解した上で選挙におけるインターネットの活用をしていきましょう。
せっかく解禁されてマトモになりつつあるのだから。